p.2 [1]の訳

 大変のどかな日に,仲のよい者どうしがいっしょに歩いていく大通りで,つばめがあちらこちらに飛びかって,ふと(自分の着物の)袖の下をくぐって行った。手でもとらえられそうで,まことに趣き深いものだ。雨が降ったあとがまだ乾かない土の上につばめが降りていて,(巣を作る)どろを口にくわえながら,子供が走ってきたのに驚いて,遠くへかけて行くのも趣きがあるものだ。家のはりに巣を作って,いつの間にか生まれた多くのひなが,飛んで来る親を待って,口をいっぱいに開いては,鳴きさわいでいる様子は,この上もなくかわいい。
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